最近は駅そばをひととおり体験したので、街中にあっても店の構えや内容、値段は駅そばと同様の、いわゆる「街そば」に手を広げています。従って「駅そば」のカテゴリーには今後「街そば」も含められます。

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ということで1店目は新宿西口、ヨドバシカメラ マルチメディア館の南向かいにある「かのや」。ここは一度、そばで紹介したことがあり、ぬか屋さんからぜひうどんも味わってみるようにというアドバイスをいただいていた。なのでタイトルは街そばだが、今回はうどんを注文してみた。

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ちくわ天うどん、460円也。自家製麺を謳ううどんは見てのとおりかなり太めで、箸では切れないくらい固い。ちくわは丸々1本だがしぶそばのよりは少し小さい。つゆはうどんだと関西風になるけど、関東風のそばつゆに変更もできる。太いうどんは腹持ちもよく、癖のないつゆは最後まで飲み干せる。値段相応の満足感はあり、個人的にはそばで関西風のつゆにしてみたい。

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新橋駅の東口(ゆりかもめの乗り場がある方)にある新橋駅前ビル1号館、ここの地下1階は狭い間口の飲食店や1杯飲み屋が軒を連ねるオジサン達の聖地。

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その北寄り奥、大鰻丼と書かれたとなり。

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立食いそばの「おくとね」がある。店の前にも食材のケースが無造作に置かれ、一見した限りでは積極的に客を呼込もうという雰囲気の店構えではない。しかし、14時過ぎでも客は切れ目なしだし、ネットではなかなかの評判なので、外れてもダメモトの気分で入ってみた。
注文したのは420円のちくわ天そば。なにせ立ち席だけでテーブルも狭いので、そばの写真は撮れなかった。で、中身はといえばこれが大当たり。そばはそこそこの歯応えがあり、つゆはほとんど醤油の色がなく、鳥ガラ系のコクが感じられる。欲をいえば座ってゆっくり味わいたいところだが、そんなところに金をかけないから、この値段と味を維持できるのだろう。狭い厨房には4人が入り、注文をてきぱきと捌いている。客も大半は常連のようで、券売機で迷うこともなく、さっさと食べて引き上げる。これこそ立ち食いそばの究極の姿なのだと納得し、店を後にした。

おくとね、恐らく漢字にすれば奥利根なんだろうけど、昔、中央線~八高線~上越線という経路で新宿~水上を結ぶ「奥利根」という準急があった。気動車の急行「アルプス」の付属編成で、中央線内も2連の単独運転だったが利用率は芳しくなく、通年から土休日運転になり、数年で姿を消した。