16・17日は都内でも最高気温が35度を超える猛暑日となったので外出は控え、久しぶりに16番の模型を引っ張り出して足回りの小改造を行いました。対象となるのは電車2両と電機2両で、いずれも動力装置に共通点があります。

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電車はこれ。昭和50年代前半に製作したフリーの特急車で、6連の中間2両が動力車になっている。

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動力台車はごく当たり前のインサイトギァ方式だが、駆動軸の絶縁車輪がゴムタイヤ付きになっている。これはちょうどこの時期に流行った方式で、軽量でも牽引力を稼げるという利点があることから採用した。しかし、このゴムタイヤはなかなかの曲者で、材質や精度が悪いと緩む、切れる、脱線しやすくなるという欠点がある。ゴムタイヤ付き車輪はサードパーティーの製品だったので供給も安定せず、いつの間にか市場から消えた。
 当社で採用した車両は運転する機会が減ったのでそのままになっていたが、数年前のJAMで運転してみると、車輪の汚れで通電不良になったこともあり、お世辞にもスムーズな走りとはいえない状態だった。今年は8月に白河で走らせる予定があるので、その前にトラブルの元は取換えておこう。車輪はストック品から10.5mm2枚と14mm4枚は確保。電車2両の取換えは16日に終了した。

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電機はED75とEF65の2両。まずこちらから取りかかる。

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これも構造は電車と同じ。

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車体を外したところ。電機としてはウエイトが少なめなので、ゴムタイヤを外したらもう少し補重しないといけない。スペアの車輪は輪芯がメッキのままだったので、黒エナメルを筆塗りした。このため作業は17日に持越しとなった。

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上に乗っているウエイトをやや大きめなものに取換えた。これで差し引き90gほど増量している。

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この状態で425.5g。増量前の重量は計っていなかった。

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運転整備重量は566g。約20%増量したことになる。

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EF65は増量前で581.5g。市販のF形機は600g台が標準だから、やや軽い。

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車体を外したところ。ウエイトは電車用が2個と控えめ。

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本来のF形機用ウエイトに取換えた。ED75よりだいぶ重くなった。

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運転整備重量は749.5gとかなり重い。約28パーセントの増量になる。

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直線を5本つなげて試運転。車輪も清掃したのでスムーズに走る。ED75も2個モーターで4軸駆動は同じだから、機関車重量が牽引力にどのくらい影響するものなのか。いずれエンドレスを敷いて牽引力テストをしてみよう。
 ついでに計算してみると、車体だけの重量はED75が140.5g、EF65が121gで、短いED75の方が重い。屋根上にロスト製のパーツがついているせいだろうか。

 以上の作業はハヅキルーペなどのお世話にならず、裸眼でできた。この分ならまだしばらくは16番の工作もできそう。