先日、HC85系の初乗りで大垣から大阪まで特急「ひだ36号」を利用したのだが、この列車は大垣~関ヶ原間で通常の東海道本線とは異なる線路を走っている。

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これはJR時刻表の一部で赤字の列車は特急「しらさぎ」。よく見ると垂井が通過を表す「レ」ではなく縦線2本の異経路マークになっている。つまり垂井は通らないよということなのだが、それならこの間はどこを通るのだろうか。

新垂井線
ということで地図を見ていただこう。ほぼ真ん中を横切っているのが東海道本線、その上の方の少しうねっているのが通称「新垂井線」となる。この区間は大垣から関ヶ原に向かって20‰の上り勾配が続き、下りの貨物列車に対しての難所となっていた。新垂井線は勾配を緩和する迂回線として1944(昭和19)年10月11日に開業。その目的から下り列車専用の単線となっている。大回りするためこの区間の距離は垂井経由の13.8kmより2.9km長い16.7kmとなるが、勾配は10‰に緩和された。
 貨物列車用の迂回線であるが垂井駅の北にあたる位置に新垂井駅を設けたので、例外的にこちらを経由する旅客列車も運転された。私が時刻表の仕事をしていた頃は新垂井経由の列車があったのを覚えている。しかし新垂井駅は利用者が少なかったため1986(昭和61)年10月31日限りで廃止され、現在、新垂井線を経由するのは貨物列車と特急列車(サンライズ、しらさぎ、ひだ)のみとなっている。ということで先日、ひだ36号でこの区間を通過したのだが、日没後で周囲の景色はほとんど確認できなかった。できればもう一度、明るい時間に先頭でがふりつきをしたいところだが、それはなかなかむずかしいことがわかった。

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特急「しらさぎ」は日中ほぼ2時間に1本だから本数は多い。しかし、名古屋寄りの先頭はグリーン車だし、乗ったとしても前面の展望は望めない。

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下り列車で先頭となる方はこれだからさらに絶望的だ。

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特急「ひだ」のHC85系はというと、下りの先頭は自由席だが、運転室の後方に機械室のような空間があり、通路からは貫通扉しか見えない。まぁ、多少でも見えるだけ683系よりましというところか。

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後尾の2号車なら運転室の後方がデッキだから見通しはまぁまぁ期待できそう。ただし、後方を眺めているとせっかくの指定席に座っている時間がないし、大垣が17:54発だからそれより日の入りが遅い時期に乗らないと意味がない。はたして5~7月くらいに関西方面に行くチャンスはあるだろうか。

電照菊
最後はまるっきり「鉄」に関係ない話。夜の東海道新幹線で豊橋付近を通過すると、人家のない所に時々ぼぅっと光るものが見える。これはこの地方特産の電照菊を栽培するハウスで、夜も明るくすることで菊の開花時期を調節している。渥美半島の一帯がその中心だそうで、新幹線の車窓からはこんなにまとまっているのは見えない。写真はネットから引用。