仕事も一区切りつき、天気も回復した昨日(22日)、久しぶりに川向こうへ出かけた。

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降りた駅はここ。私が立っているのは本来なら電車が走る場所なのだ。

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駅は東京メトロ有楽町線の豊洲。方向を間違えたので左の晴海通りを渡る。

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数分歩けば春海橋公園に出る。目の前は晴海運河で向こうの橋は有明通りの晴海大橋。このあたりの地名は読みが「はるみ」でも晴海と春海の使分けがあるのでややこしい。正面の細い塔は晴海フラッグに隣接する中央清掃工場の煙突。

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右手方向に歩く。ここは水上バスの発着所になっていて、クレーンはかつての造船所で使われていたものだとか。

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目的の橋が見えてきた。晴海運河は江東区(手前)と中央区の区境になっている。

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橋のたもと(東詰)に到着。豊洲駅からは歩いて10数分かかる。この橋はかつて東京都港湾局が所有していた専用線(晴海線)の一部で、1957(昭和32)年に完成。営業廃止となる1989(平成元)年まで使用されていた。

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これは2021年5月の撮影。レールもしっかり残っていた。

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西詰から。30年以上放置されていたわけだが、すぐにも列車が通れそうに見える。

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当然、立入り禁止だが、再利用するための手が打たれていた。

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ここから22日の撮影に戻る。去る19日から遊歩道として供用開始となったので、この掲示は完了形に直す必要がある。

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旧晴海鉄道橋というのが正式な名称のようだ。橋は中央が径間60mのローゼ橋、両端が3径間65mのPC桁でどちらも日本初、鉄道遺構としての価値も高い、ということが説明板に書かれている。

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その後ろには貨物列車のイラストが描かれている。国鉄からの出入りは8620形、線内はDLが牽引した。貨車も時代によって形式が描き分けられている。

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渡ってみよう。平日のせいか人影は少ない。木材で舗装されたがレールは残されている。

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すぐ北側に晴海通りが並走しているから、特に新しい景色が見えるわけではない。道路橋は春海橋、遊歩道は旧晴海鉄道橋だから、これからもライター泣かせになりそうだ。

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たもとの部分に設けられたバルコニーはガラス張りで、下の橋脚が見える。

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ここはまだ江東区。

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枕木が見えるようになっている部分もある。

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ローゼ橋を渡り終える。もう中央区に入った。

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振返って江東区側を見る。どちらも高いビルばかりだ。

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鉄道橋はここで終わり。

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その先は晴海埠頭に向かってゆるくカーブしている。かつてはこのあたりに機関区があったらしい。2021年には草ぼうぼうだった。

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こちら側にも説明板がある。

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後ろの板のイラストが異なり、両方でこの線に在籍したDLのほぼ全貌がわかる。形式に関係なく連番で9両が在籍していたようだ。

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その裏側も見逃せない。

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すぐ後ろに柵があるので、28mm相当の広角でなんとか収められた。子供の頃、東京都の紋章はゴミ車のマークだと思っていた。

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綺麗になったから遺構ではなく、いつ列車が走ってもおかしくないように見える。それにしても長年都民をやっていながら、現役時代に一度も足を向けていなかったことが悔やまれる。