仲間内のWさんがオークションで落札したEF58を例会に持ってきたけど、レールに乗せると一瞬モーターが回る気配はあるものの、すぐにブレーカーが落ちてしまう。足回りは各軸にHO用のモーターを乗せたスパーギア駆動方式で、ギアの噛み合わせがものすごくきつい。そんなに特殊な方法ではないから、ギアの噛み合いを調整すれば走るようになるはず。個人的にも興味があるので、「ちょっといじってみたいから預からせてください」とお願いし、我が家に引き取ってきました。

P9084763
JAMの後始末もすんだ9月8日、箱から出してじっくり眺めてみる。車体は真鍮生地のままで、かなり汚れているが、ハンダが取れたり、破損している箇所はない。全体に線がやや太めな印象で、要所要所は機械加工も施され、カッチリとした工作はアマチュアではなさそうだ。

DSCF6775
車体を外す。何故か台車は塗装されている。配線が複雑そうだが、6個のモーターが並列に接続されているだけだ。

P9084766
モーターはカワイのL-5、モーター取付け板の左から集電ブラシが延びている。車輪は両絶縁で集電しているのは片側2箇所ずつ、そのうちの1箇所はほとんど車輪に接触していない状態だった。台車はイコライザー可動になっているが、板バネと軸受けが固定されていない。

P9084767
カバーはモーターに鉄片などが付かないようにするためなのだろうか。ギアはあまり精度の高そうな歯形ではない。この状態で強引に空回しするとガリガリゴリゴリもの凄い音がする。モーターを止めているネジのうち、上の写真の右側は車輪に邪魔されてドライバーが届かないし、車輪は打ち込みなのか外れそうもない。左側のネジを緩め、できる範囲でギアの噛み合いを調整してみる。

P9134824
運転室後ろの仕切り部分には大きなウエイトが取り付けられていた。車体断面いっぱいなのでナットを外しても屋根方向への逃げがなく、ハンダ付けした取付け板ごと外した。1個の重量は370g。

P9134826
取扱いを考え、4割強を切落とす。

P9224936
これでだいぶ身軽になった。

P9224935
車体は側面を金属磨きで磨いてみた。屋根裏にライト用のダイオードなどが仕込まれているので、全体の洗浄は諦める。

PB216621
11月21日、ギア、各軸受けに給油し、慣らし運転もかなり時間をかけて行った。押してモーターが回るまでにはならないが、いかにも無理やり動かしているような音はしなくなった。

PB216628
車体を固定し、ライトも正しく点灯することを確認。

PB216632
運転室内もひととおり作り込まれている。

PB256699
11月25日、例会会場で走行状態を確認して納品。自宅では短い直線の往復しかできなかったが、エンドレスの連続運転、ポイントの通過も問題なし。吸音性に優れたレールのせいか、ギア音はほとんど耳に付かない程度。単機運転で電流は2~2.5Aだから、3Aの電源でもブレーカーは落ちない。Wさんも満足されたようで、めでたく持ち主の手元に戻った。